治験モニターに向いていない人について

治験は、健康な方が参加できるイメージがあるかもしれませんが、参加には細かな条件があり、健康であれば誰でも参加できるというわけではありません。各案件の条件に合致しないということとは別に、そもそも治験の参加に向いていない人もいます。ここでは、治験に向いていない人について紹介します。例外もありますが、参考にしてみてください。

治験モニターに向いてない人は?

治験モニターに向いていない人には、治験の対象者になりにくいケースとリスクがあるケースがあります。対象になりにくい人については、稀に対象になることもあるので、治験サイトでこまめにチェックしていれば治験に参加できるかもしれません。どのような人が向いていないか詳しく紹介します。自分が治験モニターに向いていないケースにあてはまらないか、確認していきましょう。

未成年(20歳未満の方)

治験モニターは、その治験の目的や薬の成分・作用に応じて、様々な条件が付くことが多いです。それらをすべて理解する必要があります。本人が理解しているだけではなく、未成年が治験に参加するには、保護者の同意書や同伴が必要です。こうしたことから、未成年あるいは20歳未満を対象とした治験はあまり行われていません。しかし、数は少ないものの、未成年者が対象となる治験や条件・治験より基準が緩いモニターの募集などもあるので、治験サイトに登録して、情報をこまめにチェックするといいでしょう。

生活保護対象者

生活保護者は応募できない治験が多いです。応募できる治験がゼロというわけではありません。また治験サイトに登録することは可能です。治験サイトに登録しておき、案件が出るのを待つことはできます。生活保護を受けているときに治験に参加すると、生活保護の受給が差し止められることがあるので注意してください。治験に参加する際は、協力費を貰えることが多いです。協力費は源泉徴収の対象にはなりませんが、自治体によっては、収入として取り扱われ、生活保護の対象から外されてしまう可能性があります。生活保護受給中の治験参加はよく注意してください。

アレルギー体質

応募条件として、アレルギーがある方が対象外になることが少なくありません。治験に参加する際は、事前に問診があります。この問診の際に除外されてしまう可能性が高いです。今はアレルギー症状が治っている場合でも、除外される可能性があります。また、アレルギー体質の方は、治験で投与する薬剤が体に合わないリスクも考えておく必要があるでしょう。明確なアレルギーでなくても、敏感な体質の方も同様です。逆に特定のアレルギーを対象とした治験が行われることもあります。やはり治験サイトに登録しておき、自分が該当する治験がないか、こまめに確認することが治験参加の可能性を高めるコツです。

血を見るのが苦手

治験では、複数回の採血があるのが一般的です。血を見る機会が多くなるので、苦手な方は治験参加を控えたほうがいいでしょう。採血で気分が悪くなったことがある人も、治験参加はおすすめできません。入院での治験の場合、1日に10回以上の採血が行われることがあります。1日に何度も採血する場合、血管に採血用の針を刺したまま過ごすことになります。通院型の治験でも、通院の度に採血が行われるのが一般的な治験です。短期間に何度も採血することに変わりはありません。採血に不安がある場合は、治験の参加はやめておきましょう。もしどうしても参加したいのであれば、事前にかかりつけ医など医療機関に相談してください。

外国人の血が入っている

日本の治験対象者は、成人した日本人であることがほとんどです。日本市場での販売を前提とした試験なので、基本的に外国人は対象から外れます。日本市場で、一般的な日本人に投薬した場合に、狙い通りの効果があるかを確認することが治験の目的です。試験対象者の幅が広くなると、目的に即した検証ができなくなるため、仕方ありません。では、ハーフやクオーターの方はどうかというと、残念ながら参加が難しい案件がほとんどです。まれに外国の方やハーフの方などを対象にした募集もあるので、治験に興味がある場合は、治験サイトに登録しておくといいでしょう。

休薬期間中である

前の治験から定められた期間が経過していないのに、連続して治験に参加することはできません。治験が終了すると、休薬期間が設けられます。この期間は、一般的に3~4カ月程度です。知見では複数回の採血が行われ、投薬や検査などを頻繁に行うことから、体に負担がかかっている可能性があります。これらの影響が抜け、体が回復するための期間として休薬期間が設けられています。短期間に連続して治験に参加しないよう注意してください。一定期間が経過すればまた応募できます。

そのほか

全身にタトゥーがある方は、正確な皮膚状態の確認がしづらいことが多いため、治験の参加が難しいケースが高いです。小さなタトゥーであれば参加可能な施設もありますが、皮膚に貼るタイプや塗るタイプの治験募集には参加できない可能性があります。タトゥーの位置が治験の内容と合わない場合は難しいでしょう。

また、治験中は、飲酒・喫煙が禁止されることがほとんどです。アルコールやタバコを我慢できない場合は、参加が難しくなります。治験によっては適度な飲酒・喫煙であれば問題ないというケースもあるので、条件をよく確認しましょう。

参加できるか不安なときは問い合わせてみよう!

治験に向いていない人について紹介してきました。治験への参加を控えた方がいいのは、「採血が苦手な人」です。多数の採血が行われる治験において、リスクが高いと言えるでしょう。アレルギー体質の方も、対象外でないケースであっても注意してください。他に、タトゥーや喫煙・飲酒、休薬期間中、生活保護受給中、未成年、外国人など、治験参加に向いていない条件があります。これらに当てはまらなかったとしても、必ず治験に参加できるわけではありません。また、これらに当てはまったとしても、絶対に参加できないものでもありません。参加できるか不安なときは、問い合わせてみるといいでしょう。

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被験者管理や進捗確認、文書対応、監査準備など、治験業務に伴う煩雑な作業を支援し、効率化と法規制対応を実現する治験支援システム。 ここでは、モニタリング・文書管理・EDCの主要機能別に、実績と信頼性のあるおすすめ3システムをご紹介します。

モニタリング業務向け
(治験の実施状況確認・報告)
QLIFICA
(SOLUMINA)
SOLUMINAのキャプチャ

画像引用元:SOLUMINA 公式HP(https://solumina.co.jp/service/#qlifica)

例えばこんな機能
  • 施設・症例・CRA単位で進捗をリアルタイムに見える化
  • チェック内容から報告書を自動作成、承認も一括完了
  • 課題の対応状況を履歴付きで一元管理、監査対応も容易
  • 複数施設の進捗と履歴を即時に把握し、作業漏れを防ぐ。
  • 文書・IRB・監査対応まで一括管理し、全体業務を効率化。
文書管理業務向け
(治験関連文書の保管・共有)
Agatha
(Agatha)
Agathaのキャプチャ

画像引用元:Agatha 公式HP(https://www.agathalife.com/)

例えばこんな機能
  • 文書ごとの承認状況をリアルタイムで一元管理
  • 電子原本として保管し、法規制や監査に対応
  • 試験や組織単位で柔軟に文書構成を設計・運用可能
  • 契約書や申請書類の承認・版管理を統一し、整合性と履歴を正確に管理
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EDC業務向け
(電子症例報告)
CapTool® シリーズ
(メビックス)
メビックスのキャプチャ

画像引用元:メビックス 公式HP(https://www2.mebix.co.jp/services/edc/)

例えばこんな機能
  • 入力内容に応じて画面項目を自動制御
  • 入力時に整合性エラーを即時にチェックして通知
  • クエリ対応履歴を一覧表示し進捗を共有
  • 入力作業がスムーズになり、記入ミスや作業ストレスを減らせる
  • DMや統計担当者とのやりとりが明確になり、確認・集計の手戻りがなくなる

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