治験で正しく、理想的なデータを取りたいと考えているのであれば、どの医療機関を選択するのかについて慎重に検討が必要です。治験可能な場所や選定ポイントなどについて解説します。
治験が行われる主な場所
治験を行う場所としての選択肢はいくつかあります。
中でも代表的なのは、大きな医療機関です。例えば、大学病院や公立病院のほか、大規模な民間病院などで治験が行われています。 治験は製薬企業によって依頼されることになりますが、実際に治験を行う際にかかる費用は莫大です。そのため、思わぬトラブルやミスなどによって治験が失敗に終わるようなことは極力避けなければなりません。
そのため、小さな病院などではなく、信頼できる大きな医療機関が治験先として選ばれるケースが多いです。
治験を実施する医療機関の選定ポイント
どこで治験を実施するかについては、慎重に検討しなければなりません。先手ポイントは、以下のとおりです。
設備
治験を行うのに必要な設備や機器が備わっていることは、必ず満たさなければならない条件です。プロトコールに明記された要件を満たせる機関を選択しましょう。
これまでの経験
可能であれば、これまでに治験の実績が豊富な医療機関を選びたいところです。特に、治験を行う分野と同じ治験の実績がどの程度あるのかについて確認しておくことをおすすめします。専門性があるかも重要です。
開始までにかかる期間
条件を満たしていて理想的な医療機関だったとしても、治験開始までにかかる期間が長く設定されていることも少なくありません。 その場合、その他の機関を選択しなければならないケースがあります。
特に医療機関に望むこと
具体的にどのような医療機関であれば良いのでしょうか。特に注目したいのは以下の4つのポイントです。
症例集積性
レセプトデータを活用した候補患者の絞り込みなどができるのが好ましいです。患者などに治験の存在を知ってもらうための取り組みを行い、適格性確認を行うことも欠かせません。 患者が適切に扱われるように体制を整えることも重要です。
治験手続き
治験依頼者は、該当の医療機関が治験に適しているか事前調査を行います。治験依頼者側が重要と考えている項目を満たしている医療機関が選択されやすいです。
治験費用
費用については、いかに安く済むかではなく、適切な費用が定められていることが重要です。適正市場価格に基づいた費用設定が行われており、合理的であることも欠かせません。 また、国際的な算定方法に整合していることなども重要なポイントです。費用については競技が行われた上で確定していく形となります。
実施体制
ただ求められる治験を実施するだけではなく、より良いデータが残せるように品質改善に取り組んでいる医療機関が選ばれます。自主的に大勢の整備や業務改善を行う医療機関は評価が高いです。適正な治験を行っていくためにはスタッフが自ら考えて動くことも欠かせません。