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モニタリングのサポートに特化したシステム一覧

治験や臨床研究の中でも、現場の負担が多いモニタリング業務。試験ごとに各施設の実施状況をモニターがアナログで確認し、データも手入力するのがこれまでの主流でしたが、ヒューマンエラーの発生リスクもあり、安全かつ正確なデータの収集・管理できるシステムが求められていました。

現在はクラウドを利用して、遠隔地からでも試験の進捗や逸脱の発生などをリアルタイムで確認したり、PCに限らずモバイル端末から閲覧・承認ができたり、収集したデータを元にモニタリング報告書の作成サポートまで行えたりするシステムが続々登場しています。ここではそのような機能を搭載しモニタリング業務に特化している治験支援システムをまとめました。

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製品名 チェックリスト管理 逸脱管理 課題・タスク管理 モニタリング報告書作成支援 モニタリング実績の出力 監査証跡 リマインドメール モバイル端末対応 英語対応 基本利用料金(企業向け) 初期費用(企業向け) 基本利用料金(医療機関向け) 初期費用(医療機関向け)
QLIFICA モニタリング
(株式会社SOLUMINA)
記載なし 基本利用料金:264万円/年
ライセンス料:6.6万円/年
121万円~(​環境構築費用)
操作レクチャー:3時間オンライン実施
ライセンス20:90.2万円
ライセンス50:154万円
ライセンス無制限:253万円
※すべて登録試験数:無制限
環境構築費用:38.5万円~
環境構築:承認フローや権限の設定
操作レクチャー:3時間オンラインでの実施
Agatha CTMS 記載なし 記載なし ・トライアル:0円(20日間まで)
・Basic基本利用料:100万円/年
ユーザー利用料:3万円/年/ユーザー
50万円~ ・Agatha Basicお試しプラン:0円
・Agatha Basicアカデミア・プラン:490円/月/ユーザー
・Agatha Basicオプションプラン:要見積
30万円~
※2024/11/7時点「治験システム クラウドサービス」とGoogle検索したときに10ページ目までに公式HPが表示された治験システムのうち、モニタリングシステムに対応している製品をピックアップ。

市場には3つの製品がありました。中でも「QLIFICA」は、モニタリング業務サポートにあるとうれしい機能が網羅されており、使い勝手の良さが想像できます。

QLIFICAモニタリング

シンプルで操作しやすいUI

分かりやすい操作画面を備えており、研究者のみならず、製薬会社やCRAなどのエンドユーザーにも扱いやすいシステムになっています。また、モバイルモニタリングにも対応しており、スマートフォンから実施状況をリアルタイムで確認することが可能です。

規制要件別にチェックリストを作成できる

各研究ごとに異なる規制要件に合わせたチェックリストを作成することができます。状況を視覚的に把握できるだけでなく、Excelで作成した設定書をそのままアップロードできるため、大変便利です。また、チェックリストの実施状況はExcel形式で出力でき、対応漏れを防止できます。

金額(医療機関向け) ライセンス20:90.2万円
ライセンス50:154万円
ライセンス無制限:253万円
※すべて登録試験数:無制限
構築費用 38.5万円~

QLIFICAの
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Agatha CTMS

申請情報をタイムリーに管理

クラウドサービスのため、時間や場所を問わず報告書を作成・レビュー・承認できます。さらに電子署名機能も備えているため、モニタリング報告書のやり取りをオンラインで完結できます。

わかりやすい操作でタスク管理

ER/ES指針やPart11に対応した高セキュリティ環境を採用しており、モニタリング状況やタスク状況を分かりやすく表示してチームで共有可能です。また、モニタリング中に発生したタスクの管理にも対応しています。

金額(医療機関向け) Agatha Basicお試しプラン:0円
Agatha Basicアカデミア・プラン:490円/月/ユーザー
Agatha Basicオプションプラン:要見積
構築費用 30万円~(初期費用)

Agatha CTMSの
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その他のモニタリングシステム

Alternax® MPS

オレガ社が提供するAlternax® MPSは、バラバラに管理され確認も分散しがちな試験の進捗状況を一元管理できる点が魅力です。まるでカレンダーのような見た目で手軽に扱うことができるほか、重要な予定にはアラート機能を付けることができるため、抜け漏れなく管理できる点が特徴です。

Alternax® MPSの
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治験におけるモニタリングとは?

治験で行われるモニタリングとは、臨床試験による科学的な質やデータの信頼性を確保するために用いられている手段です。また、「人を対象とする医学研究に関する倫理指針」においても、臨床試験ではモニタリングや監査の実施が求められています。

モニタリングの手法は実施される治験のレベルに応じて変化するため、ガイドラインに沿ってモニタリング・監査を行う必要があります。

※情報参照元:臨床試験のモニタリングと監査に関するガイドライン(https://www.jscpt.jp/press/2015/pdf/150601_2.pdf)[PDF]

モニタリングの前提条件

まず大前提として、まず治験や臨床試験は人を対象として実施されるものです。治験を行う際には、実施するにあたって被験者の人権や福祉が保障されていることや、臨床試験のデータが正確かつ完全な状態にあり、飼料に照らして検証できることが明確に示されていなくてはなりません。

モニタリングは、治験の前提として要されているいくつもの条件や規制要件を遵守し実施されていると確認するために行われます。

適切なモニタリングを実施するためには、研究責任者が治験の目的を達成するために、実施計画を十分に吟味して立案し、計画書に記載しておくことが必要。また、治験等審査委員会や倫理審査委員会は、申請された臨床試験の計画について、多角的な視点から十分な検討ができる審査体制が求められます。

モニターとは?

治験のモニタリングにおける「モニター」とは、試験実施計画書等で定められた「モニタリング」を実施する担当者のことを言います。臨床試験のモニタリングは、当該臨床試験の実施に関わらない人によって行われることが望ましいとされていますが、試験のリスクによっては、研究者同士で層度モニタリングをすることも許容されています。

モニターの要件は以下の通りです。

モニタリングの種類

モニタリングには大きく分けて3つの手法があります。治験を実施する際には、各モニタリング手法の特性を理解して、治験のリスクに寄り添った適切なモニタリング手法を選ぶことが大切です。

On-siteモニタリング

試験実施医療機関を訪問して、試験の実施体制を現場で確認しながら原資料等の直接閲覧を行うモニタリング手法です。最も確実で効果的な方法ですが、訪問に必要な交通費や時間など、様々なコストがかかります。

ただしこの方法を実施しない場合には、モニタリング対象が試験実施医療機関から提供されるもののみとなるため、重篤な有害事象の報告漏れなど重大な問題点が見逃されるリスクもあります。

Off-siteモニタリング

電話やFAX、メールなどを活用して試験実施医療機関以外でモニタリングを実施する方法です。主に臨床試験の進捗状況の確認や、手続きに関連する資料を確認する際に有効です。

中央モニタリング

試験データを中央で一括管理・分析・評価して、その情報を基にして確認を行うモニタリング手法です。症例事の継時的データの比較や、データ別の症例間比較などに有用です。

モニタリング実施時の注意点

モニタリングを実施する際には、試験計画書の立案において、リスクに基づくモニタリングの視点が求められます。計画書では逸脱発生のリスクが少なく、効率的で科学的であることが示されている必要があります。

また、研究者教育やモニターとの情報共有を含めたコミュニケーションにも留意し、様々な逸脱防止策が求められます。

モニタリングを外部のCROに委託する場合には、詳細な事項について取り決めを行うマネジメントも欠かせません。

治験支援システム比較はこちらから

     治験支援システム PICK UP

このサイトをご覧なら、治験業務の負担を減らす支援システムの導入を検討中だと思います。治験のシステムといえば「CTMS(治験管理システム)」を連想するかもしれませんが、CTMSはマネジメントの要素が強いため、「モニタング業務の負担軽減」「文書管理を自動化したい」といった目的が他にあるのであれば、各目的に特化したシステムの導入も検討してみてはいかがでしょうか。運用目的にフォーカスされている分、より低コストで運用できる高機能なシステムが見つかるはずです。

特にニーズの高まっている3つの目的に関してピックアップしてご紹介します。

モニタリング業務の
負担を減らしたいなら

例えばこんな機能

●リアルタイムでデータ収集の進捗・逸脱を確認できる
●各施設・各患者の状況が一目でわかる
●モニタリング報告書がほぼ自動的に作成される

モニタリング業務システム
の比較はこちら

文書管理の
負担を減らしたいなら

例えばこんな機能

●各ガイドラインに沿った文書をほぼ自動で作成する
●電子署名や版管理機能などがあり文書をデータ上で管理できる
●PDFやExcelで出力できる

文書管理の負担軽減
システムの比較はこちら

EDCを導入したいなら

例えばこんな機能

●電子症例報告書(eCRF)の作成や既存データの転記ができる
●患者への説明や承諾を得る作業が同一システム内で完結できる

EDCシステム
の比較はこちら

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