ICCCの定義
日本国内で医薬品を販売するためには、日本国内で臨床試験を行い、その薬の安全性・有効性を証明する必要があります。しかし、臨床試験を行うためには、試験を行う製薬会社は日本国内に住所をもっている必要があります。そのため日本国内に法人をもっていない海外の製薬会社は、そのままでは、自社薬品を日本で販売することができません。
ICCC(In country Clinical Care-taker)とは、日本で自社薬品を販売したい海外製薬会社のために、日本国内に住所を持つ「治験国内管理人」として、臨床試験業務の一切を代行する組織のことです。ICCCは、基本的には、CRO(医薬品開発業務受託機関)に属する内部組織です。
ICCCの業務内容
既に触れたように、臨床試験に関わる一切の業務を代行するICCC。具体的には、以下のような業務をICCCは担当します。
臨床試験実施前
- ICCCが属するCPO以外の企業による協力が必要な場合の企業選定
- 臨床試験関連文書(試験プロトコル、臨床試験薬概要書、被験者への同意説明文書など)の作成
- IRB(治験審査委員会)への申請業
臨床試験実施中
- CROとの進捗確認および調整
- 副作用に関する情報収集および報告
臨床試験実施後
- 各種報告書の作成および確認
臨床試験の実施前~臨床試験終了後
- 各種届けを提出した後、PMDA(医薬品医療機器総合機構)への対応