EDCとはどんなシステム?
製薬会社はこれまで、臨床試験において、紙の症例報告書を用いて症例データを取得していましたが、最近では、電子的にデータを取得することが増えて来ました。これがEDC(Electronic Data Captureシステム)です。医療機関にあるパソコンまたは、配布したパソコンで、治験責任医師、治験分担医師、治験スタッフなどが臨床データ(症例報告書)の内容などを入力し、そのデータをインターネットあるいは専用回線経由で、電子的にサーバに取り込む形態のことをいいます。
EDCのメリット
EDCでは、入力時のデータチェックや欠損チェック、整合性チェックをはじめ、ロジカルチェック、コーディングなどのデータマネージメント機能を持っているものもがあります。EDCからSASなどの統計解析システムに、データを直接渡すことができればいいわけですから、このEDCを利用すれば、もはやCDMS(Clinical Data Management System)は不要になることが予想されます。
製薬会社側は、インターネットなどを介して、ASPプロバイダの運営するEDCサーバに接続し、症例データの確認などを行います。モニターは、これまでのように医療機関に行かなずとも治験の進捗管理を行うことができますので、効率的。また、クエリ機能を使用すれば、EDCシステムから治験責任医師等に対してクエリを発行することができます。治験責任医師らは、EDCシステムの画面上でクエリを確認し、必要に応じてデータを修正し、クエリへの回答を行えます。