治験文書管理システムとは?

治験文書管理システムとは、治験業務で発生した文書の管理を行うのに役立つ機能を持っているシステムのことをいいます。ここでは、治験の文書管理システムの機能や、治験を行うにあたり文書管理システムを導入するメリット・デメリットなどについて解説します。

治験の文書管理システムの機能

治験の文書管理システムにはどのような機能が搭載されているのでしょうか。代表的な機能について解説します。

文書保存

必要な文書を保存する機能が搭載されている文書管理システムが多いです。
治験関連文書や必須文書といったものは、正しく作成・保管しなければなりません。できればプロジェクト単位で保管できると良いでしょう。
文書保存ができるだけではなく、使いやすいか、あとから目的の文書を見つけやすいかなども確認して文書管理システムを選んでみることをおすすめします。

IRB申請

IRB(治験審査委員会)への申請をサポートする機能が搭載されているものもあります。うまく活用することにより、IRB申請の手間を抑えることにもつながるでしょう。

治験の文書管理システムを導入するメリット・デメリット

治験の文書管理システムを導入することにより、どういったメリットとデメリットがあるのかについて解説します。

メリット

治験の文書管理システムを使用すれば、治験文書の電子化が可能です。治験において取り扱う文書は非常に種類が多く、それらを紙書類として保管しようと考えると、大変です。
保管場所も必要となるほか、あとから必要な文書が出てきたときに、それらをどこに保管してあるのかわからなくなってしまうこともあります。

ですが、文書管理システムを導入すれば電子化によって書類保管スペースを節約することが可能です。また、管理も楽になるでしょう。

将来的なことも考えると早い段階で電子化に取り組みたいところです。セキュリティについても考えておきましょう。十分なセキュリティ対策が取られている文書管理システムを選択すれば、安全性が高い状態で文書管理が可能です。
例えば、権限をワークスペースごとに与える形にし、関係者以外からの一切アクセスできないような形にすることもできます。

デメリット

デメリットとしておさえておかなければならないこととして、コストの問題が挙げられます。新たに有料の文書管理システムを導入する際にはコストがかかります。
どの程度の費用がかかるのかについては、導入するシステムによって異なります。ですが、基本利用料金が100万円を超えるものが多いため、コストの問題でなかなか踏み切れない企業や病院もあるようです。

治験文書管理システムをチェック

治験文書管理システムを導入することによって、文書の管理に関する手間を抑えられるようになります。便利な機能が搭載されているものも多いため、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

以下のページでは、文書管理に特化したシステム紹介しています。各システムの特徴や利用料金などもまとめているので、気になるものをチェックしてみてください。

文書管理に特化したシステム一覧の
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おすすめシステム3選

被験者管理や進捗確認、文書対応、監査準備など、治験業務に伴う煩雑な作業を支援し、効率化と法規制対応を実現する治験支援システム。 ここでは、モニタリング・文書管理・EDCの主要機能別に、実績と信頼性のあるおすすめ3システムをご紹介します。

モニタリング業務向け
(治験の実施状況確認・報告)
QLIFICA
(SOLUMINA)
SOLUMINAのキャプチャ

画像引用元:SOLUMINA 公式HP(https://solumina.co.jp/service/#qlifica)

例えばこんな機能
  • 施設・症例・CRA単位で進捗をリアルタイムに見える化
  • チェック内容から報告書を自動作成、承認も一括完了
  • 課題の対応状況を履歴付きで一元管理、監査対応も容易
  • 複数施設の進捗と履歴を即時に把握し、作業漏れを防ぐ。
  • 文書・IRB・監査対応まで一括管理し、全体業務を効率化。
文書管理業務向け
(治験関連文書の保管・共有)
Agatha
(Agatha)
Agathaのキャプチャ

画像引用元:Agatha 公式HP(https://www.agathalife.com/)

例えばこんな機能
  • 文書ごとの承認状況をリアルタイムで一元管理
  • 電子原本として保管し、法規制や監査に対応
  • 試験や組織単位で柔軟に文書構成を設計・運用可能
  • 契約書や申請書類の承認・版管理を統一し、整合性と履歴を正確に管理
  • 原本性を保った電子保管で、GCP・ER/ES対応を文書単位で実現
EDC業務向け
(電子症例報告)
CapTool® シリーズ
(メビックス)
メビックスのキャプチャ

画像引用元:メビックス 公式HP(https://www2.mebix.co.jp/services/edc/)

例えばこんな機能
  • 入力内容に応じて画面項目を自動制御
  • 入力時に整合性エラーを即時にチェックして通知
  • クエリ対応履歴を一覧表示し進捗を共有
  • 入力作業がスムーズになり、記入ミスや作業ストレスを減らせる
  • DMや統計担当者とのやりとりが明確になり、確認・集計の手戻りがなくなる

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